「科学・技術」の記事一覧
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人間レベルの卓球プレイを実現したロボット
2025-05-01 18:03
科学・技術Google DeepMindの研究チームは、人間と対等に卓球をプレイできるロボットの開発に成功しました。本研究は視覚認識、モーター制御、戦略判断など複数のAI技術を統合し、動的なスポーツ環境での対人応答を実現した点が特徴です。研究にはStickman StudiosやHoku Labsの協力も含まれ、AIの運動学習と人間とのインタラクションの可能性を広げる画期的な成果として注目されています。
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Millihertz 5:機械式コンピュータの再現プロジェクト
2025-05-01 17:04
科学・技術Millihertz 5は、1948年に開発された世界初の電子式プログラム内蔵コンピュータ「マンチェスター・ベイビー」を模倣した機械式コンピュータです。データ要素としてボールベアリングを使用し、8×8ビットのRAMと8ビットのデータパスを備えています。現在も建設中であり、設計文書が公開されています。
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Llasa:大規模音声合成モデルの革新
2025-05-01 16:43
科学・技術Llasaは、LLaMAベースの音声合成モデルで、トレーニングと推論の計算リソースを拡張することで、自然な音声生成と感情表現の向上を実現しています。単一のTransformerアーキテクチャとVQコーデックを採用し、従来の多段階TTSモデルの複雑さを解消。1B、3B、8Bのモデルとトレーニングコードが公開され、研究者や開発者にとって有用なリソースとなっています。
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roons:物理マーブルを用いたチューリング完全な機械式コンピュータキット
2025-05-01 15:57
科学・技術「roons」は、マーブルと機械部品を使って論理回路や演算装置を構築できる、教育的かつ革新的なキットです。ユーザーは「ルーン」と呼ばれるパーツを組み合わせ、物理的なビットストリームを形成することで計算を実現します。小型でコンパクトな設計、パターンのホットリロード機能、モジュール構造、保存・拡張性にも優れており、初心者から技術者まで楽しめる設計です。プロトタイピングから量産までの製造過程も詳細に紹介され、Kickstarterキャンペーンも開始予定とのことです。
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AI Flame GraphがGPU性能解析に革命をもたらす
2025-05-01 14:30
科学・技術Brendan Greggが開発したAI Flame Graphがオープンソース化され、Intelの最新GPU「Battlemage」に対応。これにより、ゲームやAI処理におけるCPU・GPUの負荷をミリ秒単位で可視化し、性能ボトルネックを詳細に解析可能に。FlameScopeと連携し、GZDoomのようなゲームでのCPUとGPUの動作を視覚的に理解できます。セットアップにはLinux環境と高度な設定が必要ですが、将来的な簡易化が期待されています。
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Linux初のディストリビューションを作った男、オーウェン・ル・ブラン
2025-05-01 10:28
科学・技術Linuxカーネルの作者としてリーナス・トーバルズが知られている一方で、最初のLinuxディストリビューション「MCC Interim Linux」を作成したのはオーウェン・ル・ブランでした。1992年に公開されたこのディストリビューションは、大学の授業用に短時間で複数台にインストールできるよう工夫されていました。Le Blanc氏は後にDebianへの移行を促し、大学でもLinuxを支援。彼の地道な貢献は、後のLinux普及の基礎となりました。
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JDK 25でStringが高速化、定数マップの性能が8倍に
2025-05-01 06:33
科学・技術JDK 25では、JavaのStringクラスにおいてhashCodeが@Stable注釈によって定数畳み込み可能になり、定数文字列をキーとする不変Mapの性能が大幅に向上しました。これにより、MethodHandleを用いたネイティブ呼び出しのようなケースで、最大8倍の高速化が実現されています。ただし、ハッシュコードが0の文字列には適用されない制約がありますが、今後改善が見込まれます。
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AIで人手不足解消、工場が無人化に成功
2025-05-01 02:50
科学・技術三重県四日市市の合成ゴム工場が、AI制御による無人運転に世界で初めて成功しました。AIが熟練作業員の判断を再現し、エネルギー消費とCO2排出を約4割削減。産学連携により、ロボットの試行錯誤学習や実機への応用が進んでおり、今後の労働力不足への対処策として期待されています。
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小型AIモデルPhiの進化、推論能力で大規模モデルに迫る
2025-05-01 01:02
科学・技術Microsoftは、小型言語モデルPhiシリーズの新バージョン「Phi-4-reasoning」「Phi-4-reasoning-plus」「Phi-4-mini-reasoning」を発表しました。これらのモデルは、小さなパラメータ数ながら複雑な推論タスクをこなす能力を持ち、従来は大型モデルでしか実現できなかった性能を実現しています。特にPhi-4-reasoning-plusは、米数学オリンピック予選問題で大規模モデルDeepSeek-R1を上回る成績を記録しました。教育やPC搭載AIへの応用も進んでおり、省エネで高速な推論が可能です。Microsoftは、これらのモデルに責任あるAI原則を適用して開発を進めており、安全性や公平性にも配慮しています。
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傾斜面での血液乾燥による新たな亀裂パターン
2025-05-01 00:48
科学・技術インド工科大学などの研究者は、傾斜面で乾燥する血液の亀裂パターンを詳細に観察し、重力の影響で亀裂の幅や密度が変化することを発見しました。傾斜角や滴のサイズによって、乾燥後に残る模様が大きく異なることが明らかとなり、法医学における血痕解析に新たな視点を提供する可能性があるとしています。
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中性線を共有するハイブリッドAC/DC配電システムの可能性
2025-05-01 00:30
科学・技術再生可能エネルギーの普及により、直流(DC)と交流(AC)を融合した新たな配電システムへの注目が高まっています。提案されるハイブリッド配電構想では、中性線をACの不平衡電流とDC電流の両方に利用することで、配線数の削減と効率向上を目指します。ガルバニック絶縁やアイランド運転への対応、故障時の柔軟な運転モードなど、高度な技術要件も挙げられています。この構想は将来的なマイクログリッドの実現や低圧配電のDC化に向けた鍵となる可能性があります。
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ThunderScope開発進捗とRev.5基板設計のこだわり
2025-05-01 00:16
科学・技術ThunderScopeプロジェクトは、新たなRev.5基板の設計と改良に注力し、FPGAやADC、電源系を効率よく配置した高精度なレイアウトを完成させました。特に遅延マッチングの最適化や周波数応答の安定化を目指し、独自のスクリプトも開発。納期には遅れが生じたものの、今後の製造・テスト工程と出荷スケジュールが明確に示されています。プロジェクトの透明性と品質に対する強いこだわりが伝わる内容です。
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Espressif、Wi-Fi 6対応のESP32-C5を量産開始
2025-04-30 22:15
科学・技術Espressifは、RISC-VベースのデュアルバンドWi-Fi 6とBluetooth 5に対応した新しいSoC「ESP32-C5」の量産を開始しました。低レイテンシ通信とセキュリティに優れたこの製品は、IoT用途に特化し、ZigbeeやThreadといったプロトコルもサポート。開発者向けのSDK「ESP-IDF」も対応を開始しており、開発ボードの提供も始まっています。
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LLMでロケット設計を最適化する新手法
2025-04-30 22:03
科学・技術Microsoft Researchは、LLMを用いた高出力ロケット設計の最適化手法を発表しました。シミュレーションとLLMの対話によって設計を改善するベンチマーク「RocketBench」を開発し、従来のLLMが設計の繰り返し改善に課題を抱える一方で、強化学習で訓練された7Bパラメータモデルが人間の専門家を上回る精度を実現しました。この手法は、ソフトウェア開発を超えたエンジニアリングへのLLM活用の可能性を示しています。
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LLMでRustのコンパイルエラーを修正するツール「RustAssistant」
2025-04-30 21:56
科学・技術Microsoft Researchは、Rustのコンパイルエラーを大規模言語モデル(LLM)で自動修正するツール「RustAssistant」を発表しました。Rustの所有権システムやライフタイムなどに起因する複雑なエラーにも対応し、精度は実用的な74%に達します。LLMがエラー情報と関連コードを解析し、提案した修正をRustコンパイラで検証しながら繰り返す仕組みです。また、Checked Cへの注釈付け支援も行う別ツール「MSA」も紹介され、LLMが安全な低レベルプログラミングを支援する可能性が注目されています。
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中国製x86 CPU、KX-7000の実力とは
2025-04-30 20:23
科学・技術中国のZhaoxinが開発したx86 CPU「KX-7000」は、新アーキテクチャ「Century Avenue」を採用し、前世代のLuJiaZuiと比べて大幅な性能向上を果たしました。4命令幅のアウトオブオーダー実行に対応し、最大3.5GHzのクロックで動作。AVX2にも対応しつつ、内部では依然として制限の多い構成となっており、キャッシュ帯域や分岐予測性能に課題があります。SPECベンチマークではAMDのBulldozerと同程度の性能を示す一方で、メモリレイテンシやマルチスレッド性能では今後の改良が期待されます。Zhaoxinは中国国内向けに西側依存からの脱却を図る国家的プロジェクトの一環として、徐々に競争力を高めています。
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Linuxカーネルの脆弱性を突いた初の権限昇格体験
2025-04-30 19:03
科学・技術Linuxカーネルの脆弱性「vsockのUse-After-Free」を突いた詳細な権限昇格の試行錯誤が記録された記事。QEMUとWSLでの開発環境構築から始まり、AppArmorの制約を回避しつつ、vsock_diag_dumpを使ったkASLRのバイパス、ROPチェーンによる制御フローの奪取、最終的にroot shellの取得までが解説されています。初心者ながらもDiscordコミュニティの協力を得ながら一歩ずつ進めた過程は、CTFやバグ解析に興味のある人にとって貴重な学習資料です。
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機械式コンピューティングが再注目
2025-04-30 17:35
科学・技術ムーアの法則の限界が見え始める中、機械式コンピューティングが再評価されています。リンクと回転ジョイントのみで構成されたTuring完全な装置は、極限のエネルギー効率を実現可能とされ、論理ゲートの構成も紹介されています。従来の半導体では到達できない効率性を求め、量子、アナログ、可逆コンピューティングとともに新たな選択肢として期待が集まっています。
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泊原発3号機、11年越しで安全審査に合格
2025-04-30 16:43
科学・技術北海道電力の泊原子力発電所3号機が、安全対策が新基準に適合するとして原子力規制委員会から再稼働に向けた審査合格を得ました。2013年の申請から11年を経ての進展で、再稼働は2027年3月以降の見込み。日本では脱炭素やエネルギー安定供給の観点から原発活用の動きが進む一方、地域住民の不安も根強く、信頼回復が課題です。
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AIで水道管老朽化を予測、日本の自治体で導入進む
2025-04-30 16:29
科学・技術埼玉県八潮市での道路陥没事故を契機に、老朽化する水道インフラの監視にAIを活用する自治体が増加。東京のスタートアップ企業が開発したシステムは、衛星データや漏水履歴、地形情報などをもとにリスクを五段階で可視化し、点検の効率化とコスト削減を実現。老朽インフラの維持管理を支える新技術として注目されている。