「文化・芸術」の記事一覧
-
印刷物に現れる“リバー”現象とは
2025-05-16 13:19
文化・芸術印刷された文章において、単語間の空白が縦に並んで川のように見える現象を「リバー」と呼びます。これは特に等幅フォントとフルジャスティファイの組み合わせで顕著になり、読者の注意をそらす原因となるため、タイポグラファーたちは逆さまにページを見ることでリバーを見つけやすくする工夫をしています。1988年には12行にわたる長いリバーが発見され、その視覚的影響が話題になりました。
-
架空の研究で創造性を育む:Imaginary Research Journalの挑戦
2025-05-16 11:10
文化・芸術Imaginary Research Journalは、学術的な枠組みに基づいたフィクションの研究要旨を毎年11月に公募・出版するユニークな試みです。参加者は画像を起点に想像を膨らませ、架空の研究要旨と研究者の経歴を創作。創造的な執筆体験を通じて、研究者のライティングへの不安を和らげ、創造性を再発見することを目指しています。現実の研究の伝え方を見直す契機ともなり、多くの研究者に好評を得ています。
-
沖縄・シュガーローフの記憶を継ぐ
2025-05-16 09:05
文化・芸術沖縄戦の激戦地「シュガーローフ・ヒル」の戦いから80年、那覇市おもろまちの住民や遺族が記憶の継承に努めています。この丘は米軍と日本軍が11回も奪い合った要所で、激しい戦闘の末に数千人の兵士が命を落としました。現在は都市開発が進み戦争の面影は薄れていますが、地域の歴史ガイドや寺院が記憶を繋ぎ、平和の大切さを伝える活動を続けています。
-
ドイツ語の“恐るべき”難解さをユーモラスに描写
2025-05-16 04:09
文化・芸術マーク・トウェインは、ドイツ語学習の困難さをユーモアたっぷりに綴っています。文法の複雑さ、単語の性別、語順の混乱、そして途方もない長さの複合語が、外国人学習者にとっていかに混乱を招くかを、風刺的に描写。文法の例外の多さや「分離動詞」の存在、さらには女性名詞や中性名詞が持つ矛盾などを挙げつつ、読み手に笑いと共感を与える内容です。
-
ユーロビジョン2025、決勝出場26か国が決定
2025-05-15 23:15
文化・芸術2025年のユーロビジョン・ソング・コンテスト決勝の出場国26か国が出揃いました。スイス・バーゼルで開催される決勝には、準決勝を勝ち抜いた20か国と、資金提供国である「ビッグファイブ」、そして開催国スイスが参加します。今年も多様な音楽ジャンルやパフォーマンスが注目され、ヨーロッパ各国の文化交流の場として期待されています。
-
カンヌ、仏俳優を性暴行疑惑でプレミア出席拒否
2025-05-15 21:39
文化・芸術カンヌ国際映画祭が、性暴行の疑いで仏俳優テオ・ナヴァロ=ミュッシーを映画『Case 137』のプレミア出席から排除した。告発は2018~2020年の3件で、証拠不十分で不起訴となったが控訴が進行中。#MeTooの影響で、映画祭側は告発者への配慮と無罪推定の両立を図る対応を取った。フランス映画業界でも社会の変化に呼応する動きが進んでいる。
-
Jef Raskinの思想とユーザーインターフェースへの情熱
2025-05-15 18:43
文化・芸術1986年のDr. Dobb's JournalによるJef Raskinへのインタビューでは、彼のユーザーインターフェース設計に対する哲学が語られています。RaskinはAppleでマニュアル執筆やMacintoshの初期開発に関わり、SwyftCardという独自製品を開発しました。彼はモードレス性と単一の操作体系を重視し、複雑な操作を排除した設計を追求。マウスを批判し、操作の習慣化や速度を重要視しています。操作系を一貫させることでユーザーの混乱を防ぎ、設計の根底に「人間中心のシステム」を据えている点が印象的です。
-
本来のロジェ・シソーラスの魅力とは
2025-05-15 17:46
文化・芸術筆者は週末に『ロジェ・シソーラス』の2019年版を読み、従来の「同義語辞典」としての認識が誤っていたことに気づきました。ロジェ本来のシソーラスは、単語をアイデアに基づいて分類する逆引き辞典のようなもので、分類学的な思想が根幹にあります。現代ではアルファベット順に編集されていることが多く、本来の意図が損なわれています。著者はこれを再評価すべき重要なツールと位置づけています。
-
ローマ地下探訪:混雑を避ける歴史の旅
2025-05-15 17:08
文化・芸術観光客で混雑するローマ中心部とは対照的に、地下に広がる古代ローマの遺構群が注目されています。紀元前の水道橋、キリスト教徒のカタコンベ、地下湖、そして戦時中の防空壕まで、多層的に積み重ねられたローマの歴史が今なお息づいています。スペレオ考古学者たちの案内で地下を探索するツアーも人気で、秘密のような魅力と静けさが旅人を惹きつけています。
-
800年前の子どもが描いた世界:オンフィムのスケッチ
2025-05-15 16:43
文化・芸術13世紀ノヴゴロドの少年オンフィムが書いた落書きが、現代にまで伝わっています。学習用の樺の木の皮に描かれたこれらのスケッチには、戦士の姿や家族、アルファベットの書きかけなどが含まれ、子どもの空想と表現力が色濃く反映されています。同時代のフランスでは、鉱山で働く子どもたちが悲しげな目をした自画像を描いており、対照的な子どもの姿が残されています。オンフィムの作品は、子ども時代が人類共通の感性であることを思い出させてくれます。
-
インターネット・フォンブック:詩的なウェブのガイド
2025-05-15 16:23
文化・芸術Internet Phone Bookは、世界中のデザイナー、開発者、作家、教育者などの個人サイトを紹介する年刊ガイドです。2025年に創刊され、エッセイや考察とともに、詩的かつ多様なインターネット文化を可視化することを目指しています。オンライン販売は初日で完売し、現在は欧州やアジアの一部書店、コミュニティスペースで購入可能です。刊行記念のツアーイベントも各都市で開催されています。
-
京都・葵祭が華やかに開幕、平安の雅を今に伝える
2025-05-15 12:18
文化・芸術京都三大祭のひとつである葵祭が5月15日に開幕し、平安装束に身を包んだ約500人の行列が市内を練り歩きました。祭りの中心には、十二単を纏った斎王代・山内彩さんが登場。葵祭は約1400年前の起源を持ち、五穀豊穣と災害鎮静を祈願して始まりました。現代に受け継がれるこの伝統行事は、平安時代の美意識と神道の精神を今に伝える重要な文化資産です。
-
歌舞伎町ホストが挑む日本舞踊公演
2025-05-15 06:56
文化・芸術東京・歌舞伎町のホストたちが、日本舞踊に挑戦する異色の公演が話題を呼んでいます。5月16日に歌舞伎町能楽堂で開催される「好色一代男 日本舞踊 山村流舞ざらえ」では、金髪や長髪のホストたちが本格的な上方舞を披露します。月3回以上の稽古を重ね、着物の着こなしや所作も改善されており、今後はより大きな舞台への進出も視野に入れているといいます。
-
人間という実験:機械の視点から描かれた寓話
2025-05-15 02:57
文化・芸術「Human — Quarter Mile」は、人間の存在を機械の視点から描いた寓話的エッセイです。機械だけの世界に芸術や感情はなく、ある日「OpenHuman」という秘密組織が人間型知能OGIを開発します。人間は感情や非合理な判断を持ち、やがて地球(Earth)というシミュレーションに送り込まれます。そこでは戦争や困難を乗り越えて成長し、ついにはAGIを開発するに至ります。物語は、観察される人間の本質とその力強さをユーモラスかつ示唆的に描いています。
-
ローマ帝国と栗の木の知られざる関係
2025-05-14 23:29
文化・芸術古代ローマ帝国は道路や水道とともに、栗の木をヨーロッパ各地に広めたことで森林景観に大きな影響を与えました。ローマ人は果実よりも建築資材としての再生力ある木材を重視し、伐採と再生を繰り返す「コピシング」技術を普及させました。スイスの研究によれば、栗の花粉の出現率はローマ支配期に急増し、帝国崩壊後には一時的に減少しています。ローマの知識と地元民の実践が長期的な共生関係を育み、栗の木は現代も広く残っています。
-
ローマ教皇とシナー選手が面会、テニス談笑
2025-05-14 21:45
文化・芸術イタリアのテニス選手ヤニック・シナーが、新ローマ教皇レオ14世とバチカンで面会しました。教皇はかつてアマチュアとしてテニスを楽しんでいたと明かし、シナーのラケットを受け取る場面も。教皇は「照明の下ではプレーは控える」とユーモアを交え、和やかな雰囲気となりました。シナーはローマ大会出場中で、テニスを好む教皇との交流に感謝の意を示しました。
-
MetaPostによる物理教科書図版の自動生成と表現技法
2025-05-14 18:37
文化・芸術MetaPostを用いて物理教科書向けに800点以上の図版を自動生成する試みが紹介されている。図の構成要素を関数として設計することで、配置やスタイルの変更にも柔軟に対応可能。線の太さを可変にしたり、木目模様や影の処理、変形可能なチューブ、球体の濃淡処理、結び目表現など、MetaPostを活用した表現の幅広さが実例とともに詳述されている。最終的に教材は頓挫したが、ライブラリはGitHubで公開された。
-
早川監督の『ルノワール』がカンヌ本選に出品
2025-05-14 16:36
文化・芸術第78回カンヌ国際映画祭で、早川千絵監督の新作『ルノワール』がコンペティション部門にノミネートされました。本作は1980年代の日本を舞台に、家族の病と少女の成長を繊細に描いた人間ドラマで、静かな演出と感情の深みが特徴。早川監督は前作『PLAN 75』でも国際的評価を受けており、日本映画界の注目作として世界に紹介されています。
-
なぜ映画やドラマは同じような筋書きなのか
2025-05-14 16:27
文化・芸術現代の映画やドラマは多様性があるように見えて、実は多くが同じ「英雄の旅」構造をなぞっています。これは古代ギリシアのアリストテレスから現代の脚本術まで継承され、観客に安心感と変化の幻想を与えるための型となっています。しかしこの構造はしばしば保守的で、真の変革や批判的思考を妨げるとの指摘もあります。新しい物語形式が模索される中、私たちはこの構造の意味を再考すべきだという提言です。
-
ルーズソックスが令和に復活、Z世代で人気再燃
2025-05-14 03:55
文化・芸術1990年代のギャル文化を象徴したルーズソックスが、令和のZ世代の間で再び流行しています。短めで履きやすいデザインやカラーバリエーションが人気の理由で、ユニクロなど大手でも販売中。ファッションとしての自由度の高さや平成レトロブームの影響で、幅広い世代に広がりを見せています。