「天文学」の記事一覧
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ジェームズ・ウェッブ望遠鏡、宇宙の黎明期を深観測
2025-05-27 21:38
科学・技術ジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が、銀河団アベルS1063を利用した重力レンズ効果により、宇宙初期の銀河を過去最深で観測しました。120時間以上の長時間露光で取得された画像は、宇宙誕生初期の構造や銀河形成過程を明らかにする手がかりとされ、近赤外線9波長で撮影されました。これにより科学者たちは、宇宙論モデルの再検証を迫られる可能性もあります。
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木星はかつて現在の2倍の大きさだった
2025-05-21 09:26
科学・技術新研究によると、木星は形成初期に現在の約2倍の大きさで、磁場も50倍強かったとされます。研究は木星の小さな衛星の軌道データから、原始太陽系星雲が消失した時点の木星の状態を推定しました。この成果は従来の形成モデルに独立した証拠を提供し、太陽系の進化を理解する上での新たな基準点となります。
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ブラックホールは風ではなく“弾丸”のようにガスを放出
2025-05-16 13:12
科学・技術福岡教育大学の研究チームが、超大質量ブラックホールが滑らかなガスの風を出すのではなく、断続的な“弾丸”状の高速ガスを放出していることを発見し、英科学誌『Nature』に論文を発表しました。この観測は人工衛星によるデータを基に行われ、従来の常識を覆すものです。ブラックホールの形成理論や銀河の進化との関連、量子重力理論への接続など、多方面での影響が期待されています。
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次世代望遠鏡が切り拓く宇宙の新時代
2025-05-13 12:03
科学・技術チリのアタカマ砂漠で建設中の「Extremely Large Telescope」は、39メートルの巨大主鏡を持つ光学望遠鏡です。米国や他国も「ジャイアント・マゼラン望遠鏡」などを開発中で、次の10年で地上望遠鏡が飛躍的に進化します。これにより、従来観測できなかった天体や現象に新たな光が当たると期待されています。宇宙探査の新時代が、間もなく幕を開けようとしています。
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惑星ナインは太陽系の外縁に存在するのか
2025-05-06 17:29
科学・技術太陽系の外縁に存在する可能性がある「惑星ナイン」は、未だ直接観測されていないものの、外縁天体の軌道に見られる異常からその存在が示唆されています。台湾の研究者チームは、IRASとAKARIという赤外線衛星のデータを比較し、候補となる天体を1つ特定しました。ただし、この天体が惑星ナインそのものであるかは不明で、今後の観測が必要です。この研究は、限られた予算下でも宇宙探査が続けられる可能性を示唆しています。
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古代エジプトの天文学と天の川の描写
2025-05-01 13:30
文化・芸術英ポーツマス大学の天体物理学者オル・グラウル博士は、古代エジプトの棺に描かれた空の女神ヌトのイメージを調査し、そこに天の川を表す可能性のある波状の黒線を発見しました。ヌトの身体に描かれたこの曲線は、天の川の暗黒帯である「グレートリフト」と一致する特徴を持ち、宇宙の神話的描写の一部として天の川が視覚的に捉えられていた可能性を示唆しています。この研究は古代神話と天文学の融合を探る取り組みの一環です。