「宇宙探査」の記事一覧
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セレスとベスタ、太陽系の小惑星たち
2025-05-26 04:23
科学・技術太陽系で注目を集める小惑星セレスとベスタは、火星と木星の間を周回しています。セレスは1801年に発見され、後に準惑星に分類されました。一方、ベスタは高い反射率で肉眼でも見える明るさを持ちます。NASAの探査機ドーンは両天体を観測し、構造や表面の違いを明らかにしました。現在ベスタは観測に適した位置にあり、星空観察の絶好の機会となっています。
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JPLにおけるLispの栄光と終焉
2025-05-22 08:31
科学・技術NASAのジェット推進研究所(JPL)におけるLisp言語の活用と、その終焉に至る経緯を個人的視点から回顧した記事です。1980年代から90年代にかけて、Marsローバー計画やDeep Space 1のリモートエージェントなど、先進的なプロジェクトでLispが活用されていましたが、管理上の軋轢や保守性の課題、業界標準との乖離などにより、次第に排除されていきました。Lispの有効性を訴えつつも、組織の現実に直面する開発者の苦悩が描かれています。
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ボイジャー1号、20年ぶりに姿勢制御装置が復活
2025-05-16 00:29
科学・技術NASAは、運用開始から47年を超えるボイジャー1号の主姿勢制御スラスターを20年ぶりに再起動することに成功しました。以前は故障とされていましたが、技術者の直感により加熱器の電源を復旧させ、再び動作可能となったものです。この措置により、スラスター詰まりによる通信喪失のリスクを回避でき、宇宙探査を継続可能にしました。これは長寿命探査機のまた一つの奇跡とされています。
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火星で初の可視オーロラを観測、NASA探査機が快挙
2025-05-14 18:40
科学・技術2024年3月、太陽のフレアとコロナ質量放出により、NASAの火星探査機パーサビアランスが火星表面で初めて可視光によるオーロラを観測しました。これまで火星のオーロラは紫外線でしか確認されておらず、地上からの可視観測は初の事例です。観測にはNASAの複数チームが連携し、事前の太陽活動予測に基づいて機器を最適化。結果、地球と同じ557.7ナノメートルの緑色オーロラが確認されました。これは将来の有人探査にも期待を与える成果です。
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次世代望遠鏡が切り拓く宇宙の新時代
2025-05-13 12:03
科学・技術チリのアタカマ砂漠で建設中の「Extremely Large Telescope」は、39メートルの巨大主鏡を持つ光学望遠鏡です。米国や他国も「ジャイアント・マゼラン望遠鏡」などを開発中で、次の10年で地上望遠鏡が飛躍的に進化します。これにより、従来観測できなかった天体や現象に新たな光が当たると期待されています。宇宙探査の新時代が、間もなく幕を開けようとしています。
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惑星ナインは太陽系の外縁に存在するのか
2025-05-06 17:29
科学・技術太陽系の外縁に存在する可能性がある「惑星ナイン」は、未だ直接観測されていないものの、外縁天体の軌道に見られる異常からその存在が示唆されています。台湾の研究者チームは、IRASとAKARIという赤外線衛星のデータを比較し、候補となる天体を1つ特定しました。ただし、この天体が惑星ナインそのものであるかは不明で、今後の観測が必要です。この研究は、限られた予算下でも宇宙探査が続けられる可能性を示唆しています。